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ワシミ整形外科

開業して(その2)-95歳のおばあさんのその後ー

コラム

 

前回95歳のKさん(風の谷のナウシカに出てくる長老のおばあさんにそっくりです。あ、Kさんゴメンナサイ)のその後です。その日は木曜日で大学に出勤でした。最近は少し歩けるようになってきたので、朝は顔を出さず夜大学から帰ってからKさん宅にたずねました。しかし、鍵がかかっており電気も消えております。いやな予感。電話をしても出ません。翌日も翌々日もおりません。近所のヒトに聞いてみると救急車で岡崎市民病院に運ばれたとのことでした。気になり本日夕方、岡崎市民病院へたずねてみると予想以上に元気なKさんの顔がありました。どうしたのか聞いてみると、正座から立つときに転倒しかかりボキッと音がして、自分でも折れたのがわかったそうです。既に手術が終わっており、頑張ってリハビリ中とのことでした。早く元気になって当院に通院したいとおっしゃってくれました。また、今回は命拾いしたが、次回はいい加減あの世からお迎えがくるだろうからその時は先生にみとってもらいたいともおっしゃっておられました。うーん、医者冥利に尽きる。久しぶりに会ったKさんは肌つやもよくますます冗談もさえて、あと10年位は大丈夫と感じさせられる程でした。帰りの車の中でほっとしながら、うちも入院施設つくろうかしらと考えた次第です。しかし入院施設は今の時代、個人医院では経営は厳しく、更に私はまだまだラピスの借金が・・・・・。今しばらくは今の病院でできることをやるしかないと考え直しました。今からKさんが悪態をつきながらうちの病院で歩行練習のリハビリをしている姿を想像しながら、自然ににやけている自分に何だか自分もすっかり変わっちまったナァと思う今日この頃です。しかし開業医って、気苦労も多いけど小さな幸せも多いかもね!